メジャーリーグはレギュラーシーズン後のポストシーズン(プレーオフ)がかなり盛り上がります。
日本でいうクライマックスシリーズのようなもので、ここに日本人選手が出場するとより注目度もアップですね。
2021年はア・リーグMVP大谷翔平選手のエンゼルスはポストシーズンに行けず…。
ですが2022年以降もMLBの楽しみは続くので、この辺でポストシーズンの仕組みについて勉強しておきましょう。
複雑な印象もあるのですが、一度覚えてしまえば全然難しくないですよ\(^o^)/
いや、むしろシンプルな仕組みとなっています。
このページで分かること
ポストシーズンもプレーオフも意味は同じ
「ポストシーズン」やら「プレーオフ」やらいろんな表現がありますが、この2つは基本的に同じ意味です。
プレーオフっていうのがチャンピオンを決めるためのステージ。
そしてプレーオフが行われている期間や仕組みをポストシーズンと呼んでいるだけですね。
年間162試合のレギュラーシーズンに対して、真のチャンピオンを決めるためのポストシーズンがある!という認識です。
ポストシーズンとは、スポーツ(特に球技)のリーグ戦において、リーグ戦の成績上位チームによる順位決定トーナメント(プレーオフ)を総じて表現するものである。

MLB プレーオフの仕組み=トーナメントです!
MLBのポストシーズン(プレーオフ)の仕組みとしては、単純なトーナメント制でしかありません。
至ってシンプル、簡単なんです。
- ア・リーグとナ・リーグ、それぞれ各地区上位チームでリーグ王者を決める
- 両リーグの王者が戦い、ワールドチャンピオンを決定!
これだけですよ♪
《必須》メジャーリーグの両リーグ編成
※2021年、レギュラーシーズンの順位通りにチーム名を記載しております。
ア・リーグ | ナ・リーグ |
東地区 | 東地区 |
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中地区 | 中地区 |
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西地区 | 西地区 |
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プレーオフの仕組みを語る前に、まずは事前知識としてMLBの両リーグ編成を知っておきましょう!
ア・リーグとナ・リーグの2つがあるのはご存知かと思いますが、それぞれ15球団、合計30チームが存在しています。
そしてどちらのリーグも5チームずつの地区編成がされているんですね!
- 東地区
- 中地区
- 西地区

プレーオフでの対戦カード
はい、この図で表したトーナメント表こそがMLBプレーオフの仕組みそのものです!
ご覧のように各リーグでのリーグチャンピオンを決め、最後にそのチャンピオン同士が対決する…
日本で言うところのクライマックスシリーズ&日本シリーズに似ていますよね。

===プレーオフの出場条件(リーグ別)======
地区優勝した3チーム
(優勝チーム以外で)勝率の高かった2チーム ※ワイルドカードとして対決
ワイルドカードゲーム ※1試合のみ
「ワイルドカード」って何?って方も多いと思うんですが、これは日本のクライマックスシリーズで言う2位・3位のチームの戦いだと思ってください。
地区優勝しなくても、勝率が高い上位2チームが一発勝負のワイルドカードに出れます。
ここで勝ったほうがディビジョンシリーズ本線に進出です。
尚、ディビジョンシリーズで当たるのはレギュラーシーズンで最も勝率の高かった地区優勝チームなので、同じリーグでも数字上は最も強いチームと戦うことになりますね!
ポイント
ワイルドカードは同じ地区の2位と3位の戦いになることもあります。
勝率で考えると、別の地区の2位チームでの戦いになるのが普通っぽいですけどね。
例えば2021年のア・リーグワイルドカードはレッドソックスとヤンキースでした。
※東地区の2位と3位
ディビジョンシリーズ ※5戦3勝で勝ち抜け
地区優勝3チーム+ワイルドカードで勝った1チームの合計4チームでの勝ち抜け戦。
ここで勝利すればリーグチャンピオンを決める試合に駒を進められます。
対戦カードの仕組みもうまくできており、以下のように毎年固定となっています。
- 地区優勝で勝率1位チーム vs ワイルドカード勝者
- 地区優勝で勝率2位チーム vs 勝率3位チーム
ここでは5戦のうち先に3勝したほうが勝利となります。
ホームのほうが有利になりやすいですが、これは勝率の高かったチームの特権。
つまり5戦のうち、3試合がホームでできるということです。
リーグチャンピオンシップシリーズ ※7戦中、4勝で決定
ディビジョンシリーズを勝ち抜いたチーム同士での戦い。
つまりこれが各リーグでの優勝決定戦となります。
日本のプロ野球だとパ・リーグ覇者、もしくはセ・リーグ覇者決定戦というイメージですね。
全部で7戦まであり、先に4勝したほうが勝ちです。
レギュラーシーズンにおいて勝率が高かったほうがホームで4戦できるアドバンテージが与えられていますよ。
ワールドシリーズ ※7戦中、4勝で決定
プレーオフの頂点がワールドシリーズ!
両リーグのチャンピオンが激突し、その年の本当の王者を決める戦いですね。
日本で言えば日本シリーズ。
7戦のうち、先に4勝したほうがチャンピオン。
ホームで4戦できるホームアドバンテージは、ここでもレギュラーシーズン中での勝率の高かったほうに与えられます。
2021年のメジャーリーグプレーオフはどうだった?
では先程のプレーオフの仕組みをおさらいする形で、2021年の場合を例に振り返ってみましょう!
アメリカン・リーグ
ワイルドカード
レッドソックス(東地区2位)vs ヤンキース(東地区3位)
6-2でレッドソックスが勝利!
地区シリーズに駒を進める
ディビジョンシリーズ(地区シリーズ)
レイズ(東地区1位) vs レッドソックス(東地区2位)
⇒3勝1敗でレッドソックス勝ち抜け!
アストロズ(西地区1位)vs ホワイトソックス(中地区1位)
⇒3勝1敗でアストロズ勝ち抜け!
リーグチャンピオンシップシリーズ
アストロズ vs レッドソックス
⇒4勝3敗でアストロズが勝利!
ナショナル・リーグ
ワイルドカード
ドジャース(西地区1位)vs カージナルス(中地区2位)
3-1でドジャースが勝利!
地区シリーズに駒を進める
ディビジョンシリーズ(地区シリーズ)
ジャイアンツ(西地区1位)vs ドジャース(西地区2位)
⇒3勝2敗でドジャース勝ち抜け!
ブルワーズ(中地区1位)vs ブレーブス(東地区1位)
⇒3勝1敗でブレーブス勝ち抜け!
リーグチャンピオンシップシリーズ
ブレーブス vs ドジャース
⇒4勝3敗でブレーブスが勝利!
ワールドシリーズ
アストロズ(ア西地区1位)2-4 ブレーブス(ナ東地区1位)
⇒4勝2敗でブレーブスが勝利!
The Georgia boy to the heart and soul of the team.
Couldn't have scripted a better final out. #CHAMPS pic.twitter.com/seemmVCtTB
— MLB (@MLB) November 3, 2021
プレーオフと言えば「ワールドシリーズMVP」にも注目!
MLBでは各リーグのレギュラーシーズンを評価対象としたリーグMPVがまずあります。
個人的にはこれが一番価値があると思います…。
年間最優秀選手とも言われますからね。
それに対して、プレーオフでの戦いに限定したMVPもあるので、これもまた楽しみの1つかも。
- ア・リーグMVP
- ナ・リーグMVP
- プレーオフMVP
※細かい話を言えば週間MVPや月間MVPもありますがそれらは割愛
リーグMPVとプレーオフMVPは基本的には全く別物。
ですが、プレーオフに進出したチームの選手が、リーグMVPの選考にプラスに影響するという説もあったりなかったり…。
ただ2021年はプレーオフに行けなかったエンゼルス大谷選手がア・リーグMVPになっています。
圧倒的な存在感があればプレーオフ進出したかどうかは関係ないことを証明しました。
でもリーグMVPに僅差の2選手がいたといたら、プレーオフ進出が決定打になる可能性は捨てきれないと思います。
それくらいにプレーオフ(ポストシーズン)の存在価値は大きいんですよね。

ここ数年でのプレーオフMVPを以下にまとめておきました。
日本人で唯一MVPを獲得している松井秀喜選手の2009年以降のデータです!
年度 | 選手名 | ポジション | チーム |
2009 | 松井秀喜 | 指名打者 | ヤンキース |
2010 | エドガー・レンテリア | ショート | ジャイアンツ |
2011 | デビッド・フリース | サード | カージナルス |
2012 | パブロ・サンドバル | サード | ジャイアンツ |
2013 | デビッド・オルティーズ | 指名打者 | レッドソックス |
2014 | マディソン・バンガーナー | ピッチャー | ジャイアンツ |
2015 | サルバドール・ペレス | キャッチャー | ロイヤルズ |
2016 | ベン・ゾブリスト | セカンド | シカゴ・カブス |
2017 | ジョージ・スプリンガー | 外野手 | アストロズ |
2018 | スティーブ・ピアース | ファースト | レッドソックス |
2019 | スティーブン・ストラスバーグ | ピッチャー | ナショナルズ |
2020 | コーリー・シーガー | ショート | ドジャース |
2021 | ホルヘ・ソレア | 外野手 | ブレーブス |
