出場機会の少ない選手を活かすためのプロ野球「現役ドラフト」
野球ファンであればこのイベント大注目かと思います!
気になる現役ドラフト2024の結果や発表日時、そしてその後の成績などを追って解説していきます。
このページで分かること
現役ドラフト2024 結果はいつ何時から?
- 現役ドラフト2024のスタート時間:12/9(月)13:00ころと予想
- ドラフト結果の発表:12/9(月)17:00ころ
NPBが行う現役ドラフト2024ですが、開始時間は2024年12月9(月)13:00~となっています。
そこから数時間のドラフト会議(オンライン)が行われますがこれは非公開。
なので結果の発表は全て終わってからとなります。
正確な公表時間は読めませんが、12/8(金)夕方には結果が発表されるのではないでしょうか。
尚、移籍する選手に伝えた上での公式発表となります。
現役ドラフトは13:00~(非公開)らしい。15:00くらいには情報出てくるかな。
— もりちー🍮 (@ChibalotteMori) December 8, 2023
現役ドラフト
非公開で13:00〜
結果発表が17:00もうすぐ結果が…
— くも🦦 (@yakumo1504) December 8, 2023
現役ドラフト2022、2023も当日の結果発表でした!
初の現役ドラフトが行われた2022年。
1巡目指名で終わったので2巡目はなし。
つまり最速でドラフト会議が終了したってわけです。
それもあってか、現役ドラフト当日の夕方には結果が出ていたなーと思います。
現役ドラフトのルールや仕組み
「現役ドラフト」とは、出場機会に恵まれない若手から中堅選手の移籍を活性化させることが目的のドラフト制度です。
この制度は、MLB(メジャーリーグ)が導入している「ルール・ファイブ・ドラフト」を参考に新設されました。
プロ野球の各球団は、シーズン終了後に全保留選手名簿を出しますが、それ以外に「現役ドラフトの指名対象として2人以上のリスト」を提出する必要があります。
このリストをもって「現役ドラフト」が行われるという仕組みです。
現役ドラフト対象外となる選手の条件8か条
- 外国人選手
- 複数年契約選手
- 来季年俸が5000万円以上の選手 ※但し除外条件あり
- FA権を行使したことのある選手
- FA資格選手
- 育成選手
- 前年シーズン終了後にトレードで獲得した選手
- シーズン終了後に育成から支配下になった選手
年俸5,000円以上の選手をリストに入れる場合
年俸5,000円以上、1億円未満の選手も現役ドラフトリストに入れることが可能になりました。
これは2023年からです。
ただし、この年俸の選手をリストアップする場合には条件があり、それはもう1人年俸5,000円未満の選手もリストに入れないといけない、というルールです。
つまり合計3選手以上がリストアップされるということですね。
現役ドラフトの目的
シンプルに、今埋もれていて自チームではしばらく活躍できなさそうな選手を掘り出すことです。
このままだと育成落ち、戦力外となってしまう可能性があっても、他チームでは出場機会に恵まれるなら良いことですよね!
引き換えに他の選手を獲得できる可能性もあるわけですし、選手にとっても球団にとってもwinwinな制度になっています。
現役ドラフトの指名順
1巡目の指名順
まず予め、各球団がリストアップした選手の中から獲得したい選手を決めます。
それを議長に提出し、獲得希望が最も多かった選手を保有するチームが最初の指名権を得るというルール。
つまり他球団から見て最も注目された選手をリストアップした球団が優先的に指名できるってわけですね!
これは理にかなっていて納得できますね(^o^)
「いい選手出すんだから、指名権はくれよー」という理論です。
もし獲得希望選手が同数になった場合は、今年10月のドラフト会議での2巡目の指名順が適用されます。
いわゆる「完全ウエーバー方式」ですね。
★2024年のウエーバー方式での指名順
2024年の優先権はパ・リーグです。
なのでパ・リーグの最下位チームからのスタートとなります。
こんな順番↓
西武⇒中日⇒オリックス⇒ヤクルト⇒楽天⇒広島⇒ロッテ⇒DeNA⇒日本ハム⇒巨人⇒ソフトバンク
但し、この「暫定指名順位」通りに進むわけではないのがややこしいところ(^_^;)
1巡目1番の球団が指名したあとは、その選手が在籍していたチームが2番目に指名できることになります。
そして2番目優先権を得た球団が指名した選手、その在籍チームが3番目の指名権を得ます。
あとはこの繰り返しというわけですね!
2巡目以降の指名順
現役ドラフトは2巡目以降の指名参加は義務ではありません。
そこでやめてもいいのです。
但しやめるのは指名だけであって、提出したリスト上の選手が指名されるのを防げるわけではないです。
で、2巡目以降も指名の希望があった球団は、1巡目とは逆の順番で優先指名権が巡っていきます。
現役ドラフトの結果とその後の活躍、現在
2024年 現役ドラフト結果一覧(元ドラ1が3名)
選手名 | 放出球団 ⏩指名球団 |
ドラフト前 2024年の成績 |
2024年 年俸 |
2025年 年俸 |
田中瑛斗(投手) 2017年ドラフト3位 |
日本ハム ⏩巨人 |
一軍登板なし | 700万円 | 750万円 |
畠世周(投手) 2016年ドラフト2位 |
巨人 ⏩阪神 |
1試合のみ登板 | 2500万円 | 2000万円 |
浜地真澄(投手) 2016年ドラフト4位 |
阪神 ⏩横浜DeNA |
登板数:18試合 投球回:21.1 防御率:2.11 |
3000万円 | 2800万円 |
山足達也(内野手) 2017年ドラフト8位 |
オリックス ⏩広島 |
32試合27打席 安打5本 HR0本 打率.200 OPS.499 |
1900万円 | 1900万円 |
矢崎拓也(投手) 2016年ドラフト1位 |
広島 ⏩ヤクルト |
登板数:26試合 投球回:25.0 防御率:3.60 |
5600万円 | 4800万円 |
伊藤茉央(投手) 2022年ドラフト4位 |
楽天 ⏩中日 |
登板数:6試合 投球回:5.2 防御率:7.94 |
900万円 | 880万円 |
上茶谷大河(投手) 2018年ドラフト1位 |
横浜DeNA ⏩ソフトバンク |
登板数:18試合 投球回:22.2 防御率:4.37 |
5100万円 | 3900万円 |
吉田賢吾(捕手) 2022年ドラフト6位 |
ソフトバンク ⏩日本ハム |
一軍出場なし | 800万円 | 850万円 |
石垣雅海(内野手) 2016年ドラフト3位 |
中日 ⏩千葉ロッテ |
22試合26打席 安打2本 HR0本 打率.087 OPS.247 |
950万円 | 900万円 |
柴田大地(投手) 2021年ドラフト3位 |
ヤクルト ⏩楽天 |
1試合のみ登板 | 1000万円 | 900万円 |
本田圭佑(投手) 2015年ドラフト6位 |
広島 ⏩オリックス |
一軍登板なし | 2700万円 | 2900万円 |
平沢大河(内野手) 2015年ドラフト1位 |
千葉ロッテ ⏩西武 |
一軍出場なし | 2000万円 | 1600万円 |
鈴木健矢(投手) 2019年ドラフト4位 |
日本ハム ⏩広島 |
一軍登板なし | 3000万円 | 2700万円 |
24年の現ドラでは2018年ドラフト1位の上茶谷大河(東洋大学)が登場です。
同じ年のドラフト1位と言えば、阪神・近本光司選手や、オリックス・吉田輝星選手など…。
あとは根尾昂くんなんかもいますね。
年俸で言えば上から下までかなり差が開いてはいます。
参考:2018年ドラ1たちの現在年俸(吉田輝星の年俸推移と成績)
2023年 現役ドラフト結果一覧
選手名 | 放出球団 ⏩指名球団 |
ドラフト前 2023年の成績 |
2024年の成績 2025年の年俸 |
漆原 大晟・投手 ※2018年 育成ドラフト1位 |
オリックス ⏩阪神 |
登板数:16試合 投球回:21 防御率:3.00 |
中継ぎ38試合、防3.89 2,500万円 |
佐々木 千隼・投手 ※2016年 ドラフト1位 |
千葉ロッテ ⏩横浜DeNA |
登板数:23試合 投球回:3 防御率:3.00 |
中継ぎ28試合、防1.95 3,500万円 |
馬場 皐輔・投手 ※2017年 ドラフト1位 |
阪神 ⏩巨人 |
登板数:19試合 投球回:22 防御率:2.45 |
登板1試合のみ 2,900万円 |
北村 拓己・内野手 ※2017年 ドラフト4位 |
巨人 ⏩ヤクルト |
27試合38打席 安打7本 ホームラン0本 打率.206 OPS.505 |
48試合、打率.125 1,700万円 |
梅野 雄吾・投手 ※2016年 ドラフト3位 |
ヤクルト ⏩中日 |
登板数:5試合 投球回:8 防御率:3.38 |
中継ぎ18試合、防4.15 2,500万円 |
鈴木 博志・投手 ※ 2017年 ドラフト1位 |
中日 ⏩オリックス |
登板数:9試合 投球回:24.1 防御率:4.07 |
中継ぎ32試合、防2.97 2,700万円 |
愛斗・外野手 ※ 2015年 ドラフト4位 |
西武 ⏩千葉ロッテ |
73試合267打席 安打55本 ホームラン4本 打率.214 OPS.559 |
52試合、打率.188 2,900万円 |
長谷川 威展・投手 ※ 2021年 ドラフト6位 |
日本ハム ⏩ソフトバンク |
登板数:9試合 投球回:8.1 防御率:1.08 |
中継ぎ32試合、防2.49 2,500万円 |
中村 祐太・投手 ※2013年 ドラフト5位 |
広島 ⏩西武 |
登板数:5試合 投球回:7 防御率:1.29 |
中継ぎ27試合、防3.09 1,500万円 |
水谷 瞬・外野手 ※ 2018年 ドラフト5位 |
ソフトバンク ⏩日本ハム |
公式戦出場機会なし | 交流戦MVP 97試合、打率.287 2,700万円 |
内間 拓馬・投手 ※2020年 ドラフト4位 |
楽天 ⏩広島 |
登板数:1試合 投球回:1 防御率:0.00 |
24年オフに 戦力外 |
櫻井 周斗・投手 ※2017年 ドラフト5位 |
横浜DeNA ⏩楽天 |
登板数:30試合 投球回:41 防御率:3.07 |
24年オフに 戦力外 |
2016年ドラ1:佐々木千隼投手
桜美林大学に進学し、ロッテからの2016年ドラフト1位指名を受けました。
※田中正義選手の外れ1位で5球団から重複指名
4年目の2021年には54試合に登板し、8勝1敗26ホールド1セーブ・防御率1.26のキャリアハイ!
年俸も4500万円にアップしましたが、22年23年は不調に…。
そして同じくドラ1指名した横浜DeNAが、今回の現役ドラフトで獲得という流れです。
2016年ドラフト同期:山本由伸(ドラ4)、今井達也(ドラ1)、源田壮亮(ドラ3)、田中正義(ドラ1)、山﨑颯一郎(ドラ6)など
2017年ドラ1:馬場 皐輔 投手
仙台大学に進学し、阪神とソフトバンクからの2017年ドラフト1位指名。
※清宮幸太郎、安田尚憲選手の外れ1位
プロ3年目、4年目に中継ぎ投手として活躍しました。
32試合・防御率2.08、44試合・防御率3.80
しかし2022年からは登板がガクッと減り、今回の育成ドラフトで巨人へ移籍です。
阪神だと中継ぎの層も厚いですし、他チームのほうが活きるだろうという判断での放出ですよね、これは。
2017年ドラフト同期:清宮幸太郎(ドラ1)、村上宗隆(ドラ1)、安田尚憲(ドラ1)、中村奨成(ドラ1)、田嶋大樹(ドラ1)、周東佑京(育成2位)など
2017年ドラ1:鈴木博志 投手
社会人野球のヤマハから中日がドラフト1位指名しました。
一時は守護神として活躍も、その後はあまり活躍できない時期が続きます。
クレイグ・キンブレルの投球前ルーティーンを真似していましたがそれも今では見られず…
2020年以降は登板数も非常に少なく、オリックスに行って再起を図ります。
優勝チームだけに競争も激しいと思いますが頑張ってほしいですね。
2022年 現役ドラフト結果とその後(8選手が戦力外済み)
※移籍後の活躍で年俸もこんなに上がっています!
- 大竹耕太郎・投手:2,000万円➔6,700万円➔??
- 細川成也・外野手:990万円➔4,500万円➔9,200万円(2025年)
大竹選手は2023年オフにご結婚も発表されています♪
選手名 | 放出球団 ⏩指名球団 |
ドラフト前 2022年の成績 |
現在どうなった? 2025年の年俸 |
大竹耕太郎・投手 ※2017年育成ドラフト4位 |
ソフトバンク ⏩阪神 |
投球回:7 防御率:6.43 0勝2敗 |
24年の年俸6,700円に! 25年もアップしそう |
細川成也・外野手 ※2016年ドラフト5位 |
横浜DeNA ⏩中日 |
18試合20打席 安打1本 ホームラン1本 打率.053 OPS.311 |
9,200万円 |
オコエ瑠偉・外野手 ※2015年ドラフト1位 |
楽天 ⏩巨人 |
6試合25打席 安打5本 ホームラン0本 打率.200 OPS.400 |
2,500万円 |
大下誠一郎・内野手 ※2019年育成ドラフト6位 |
オリックス ⏩千葉ロッテ |
5試合10打席 安打2本 ホームラン0本 |
800万円 |
松岡洪希・投手 ※2019年ドラフト3位 |
西武 ⏩日本ハム |
投球回:4 防御率:11.25 |
24年オフに戦力外 |
陽川尚将・内野手 ※2013年 ドラフト3位 |
阪神 ⏩西武 |
45試合75打席 安打20本 ホームラン1本 打率.294 OPS.777 |
24年オフに戦力外 |
戸根千明・投手 ※2014年ドラフト2位 |
巨人 ⏩広島 |
投球回:14.1 防御率:5.02 |
24年オフに戦力外 |
古川侑利・投手 ※2013年ドラフト4位 |
日本ハム ⏩ソフトバンク |
投球回:35.1 防御率:4.08 |
23年オフに戦力外 |
正随優弥・外野手 ※2018年ドラフト6位 |
広島 ⏩楽天 |
14試合27打席 安打3本 ホームラン1本 |
23年オフに戦力外 |
笠原祥太郎・投手 ※2016年ドラフト4位 |
中日 ⏩横浜DeNA |
投球回:17 防御率:5.29 |
23年オフに戦力外 |
渡邉大樹・外野手 ※2015年ドラフト6位 |
ヤクルト ⏩オリックス |
49試合17打席 安打2本 ホームラン0本 打率.125 OPS.313 |
23年オフに戦力外 |
成田翔・投手 ※2015年ドラフト3位 |
千葉ロッテ ⏩ヤクルト |
投球回:3 防御率:0.00 |
23年オフに戦力外 |